竜馬がゆく




読み:りょうまがゆく
主な登場人物:坂本竜馬
ジャンル:歴史小説
時代:幕末
巻数:1~8

明治維新の原動力として活躍した坂本竜馬の劇的な生涯を描いた長編


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内容
(一)「薩長連合、大政奉還、あれァ、ぜんぶ竜馬一人がやったことさ」と、勝海舟はいった。坂本竜馬は幕末維新史上の奇蹟といわれる。かれは土佐の郷士の次男坊にすぎず、しかも浪人の身でありながらこの大動乱期に卓抜した仕事をなしえた。竜馬の劇的な生涯を中心に、同じ時代をひたむきに生きた若者たちを描く長編小説全八冊。
(二)黒船の出現以来、猛然と湧き上がってきた勤王・攘夷の勢力と、巻き返しを図る幕府との抗争は次第に激化してきた。先進の薩摩、長州に遅れまいと、固陋な土佐藩でクーデターを起し、藩ぐるみ勤王化して天下へ押し出そうとする武市半平太のやり方に、限界を感じた坂本竜馬は、さらに大きな飛躍を求めて、ついに脱藩を決意した。
(三)浪人となった竜馬は、幕府の要職にある勝海舟と運命的な出会いをする。勝との触れ合いによって、かれはどの勤王の志士ともちがう独自の道を歩き始めた。生麦事件など攘夷熱の高まる中で、竜馬は逆に日本は開国して、海外と交易しなければならない、とひそかに考える。そのためにこそ幕府を倒さなければならないのだ、とも。
(四)志士たちで船隊を操り、大いに交易をやり、時いたらば倒幕のための海軍にする――竜馬の志士活動の発想は奇異であり、ホラ吹きといわれた。世の中はそんな竜馬の迂遠さを嘲うように騒然としている。反動の時代――長州の没落、薩摩の保守化、土佐の勤王政権も瓦解した。が、竜馬はついに一隻の軍艦を手に入れたのであった。
(五)池田屋ノ変、蛤御門ノ変と血なまぐさい事件が続き、時勢は急速に緊迫する。しかし幕府の屋台骨はゆるんだようにも見えない。まだ時期が早すぎるのだ……次々死んでゆく同志を想い、竜馬は暗涙にむせんだ。竜馬も窮迫した。心血を注いだ神戸海軍塾が幕府の手で解散させられてしまい、かれの壮大な計画も無に帰してしまった。
(六)幕府を倒すには薩摩と長州が力を合せれば可能であろう。しかし互いに憎悪しあっているこの両藩が手を組むとは誰も考えなかった。奇蹟を、一人の浪人が現出した。竜馬の決死の奔走によって、慶応二年一月、幕府の厳重な監視下にある京で、密かに薩長の軍事同盟は成った。維新への道はこの時、大きく未来に開かれたのである。
(七)同盟した薩摩と長州は着々と討幕の態勢を整えてゆく。が、竜馬はこの薩長に土佐等を加えた軍事力を背景に、思い切った奇手を案出した。大政奉還――幕府のもつ政権をおだやかに朝廷に返させようというものである。これによって内乱を避け、外国に侵食する暇を与えず、京で一挙に新政府を樹立する――無血革命方式であった。
(八)慶応三年十月十三日、京は二条城の大広間で、十五代将軍徳川慶喜は大政を奉還すると表明した。ここに幕府の三百年近い政権は幕を閉じた。――時勢はこの後、坂を転げるように維新にたどりつく。しかし竜馬はそれを見とどけることもなく、歴史の扉を未来へ押しあけたまま、流星のように……。巻末に「あとがき集」を収む。

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"竜馬がゆく"へのトラックバック(26件)
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  1. 司馬遼太郎を読む より:

    京都05年04月:竜馬・慎太郎像(円山公園)
    円山公園内にある、竜馬と慎太郎の像です。 坂本竜馬、中岡慎太郎像……

  2. 司馬遼太郎を読む より:

    京都05年04月:霊山護国神社
    幕末から明治維新にかけて、国事に紛争した志士たちを祀る神社。日本人なら一度は訪れ……

  3. 司馬遼太郎を読む より:

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    竜馬の定宿で、寺田屋騒動で有名な伏見寺田屋へ行ってきました。 寺田屋正面。今でも……

  4. 司馬遼太郎を読む より:

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    竜馬と慎太郎が刺客によって暗殺された場所。河原町通り沿い、現在の京阪交通社前に石……

  5. ”日々徒然” 副題:「賢明なる投資家」への長い道のり より:

    司馬遼太郎の長編 勝手に選ぶベスト5
    さて、やっとのことで(ほぼ)読み終わった司馬遼太郎の長編のお勧めベスト5を発表〜。1位 『菜の花の沖』商人(かつ船乗)が主人公ってのがいいです。お金儲け万歳!・……

  6. ”日々徒然” 副題:「賢明なる投資家」への長い道のり より:

    『竜馬がゆく』 読了〜!
    去年の年末、司馬遼の著作(エッセイを除く)を全部読んでやろうと決心して、はや半年以上が経過。最後に残っていた『竜馬がゆく』を本日読了〜!(正確に言うと、まだ短編……

  7. ビブリオ店主の濫読積読ブックレビュー 〔書評〕 より:

    司馬 遼太郎『竜馬がゆく』全8巻

    竜馬がゆく〈1〉作者: 司馬 遼太郎出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1998/09メディア: 文庫

    竜馬がゆく〈2〉作者: 司馬 遼太……

  8. 司馬遼太郎を読む より:

    龍馬の旅路をたどる企画展 司馬記念館で
    坂本龍馬を旅行家としての視線でとらえた企画展「竜馬がゆく」が30日から……

  9. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「竜馬がゆく1」
    読書感想「竜馬がゆく1」
    竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)
    【評価】★★★★

  10. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「竜馬がゆく2」
    読書感想「竜馬がゆく2」
    竜馬がゆく〈2〉 (文春文庫)
    【評価】★★★★

  11. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「竜馬がゆく3」
    読書感想「竜馬がゆく3」
    竜馬がゆく〈3〉 (文春文庫)
    【評価】★★★★

  12. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「竜馬がゆく5」
    読書感想「竜馬がゆく5」
    竜馬がゆく〈5〉 (文春文庫)
    【評価】★★★★

  13. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「竜馬がゆく4」
    読書感想「竜馬がゆく4」
    竜馬がゆく〈4〉 (文春文庫)
    【評価】★★★★

  14. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「竜馬がゆく6」
    読書感想「竜馬がゆく6」
    竜馬がゆく〈6〉 (文春文庫)
    【評価】★★★★

  15. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「竜馬がゆく7」
    読書感想「竜馬がゆく7」
    竜馬がゆく〈7〉 (文春文庫)
    【評価】★★★★

  16. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「竜馬がゆく8」
    読書感想「竜馬がゆく8」
    竜馬がゆく〈8〉 (文春文庫)
    【評価】★★★★

  17. 時代小説県歴史小説村 より:

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  18. 時代小説県歴史小説村 より:

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  19. 時代小説県歴史小説村 より:

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  20. 時代小説県歴史小説村 より:

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  21. 時代小説県歴史小説村 より:

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  22. 時代小説県歴史小説村 より:

    司馬遼太郎: 竜馬がゆく6

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  23. 時代小説県歴史小説村 より:

    司馬遼太郎: 竜馬がゆく7

    【覚書】★★★★★★★★★★ 坂本龍馬三十二歳から三十三歳。 『このころの竜馬は、もはや、思想家として孤絶の境地に達し始めていた。 暮夜ひそかにその手帳に書きしたためてい…

  24. 時代小説県歴史小説村 より:

    司馬遼太郎: 竜馬がゆく8

    【覚書】★★★★★★★★★★ 坂本龍馬。享年三十三歳。 『天に意思がある。 としか、この若者の場合、おもえない。 天が、この国の歴史の混乱を収拾するためにこの若者を地上にく…

  25. 青いblog より:

    「竜馬がゆく」 第1巻 司馬遼太郎

    解説

    出版社/著者からの内容紹介

    青春小説の名作が読みやすくなって再登場。前半は、奥手だった幼年期から、剣…

  26. キューピーヘアーのたらたら日記 より:

    『竜馬がゆく』(八) 司馬遼太郎

    真の偉人とはこういうものなのか。

    大仕事は8分まで自分でやって、残りの2分は他人に任せればよい。

    そーゆーものなのか。

    暗殺という悲劇で終わっているのに、ある種爽快感が残…

"竜馬がゆく"のレビュー

(評価:5)
竜馬について
レビュアー: shiba-ryo
2010-04-07
司馬遼太郎はこの作品の主題を"事をなす人間の条件"は何か、を考えることだと語っている。

勝海舟や横井小楠らは竜馬の思想面での先輩だし、また大藩の上層部ならば、徒手空拳の竜馬には到底手の届かないような政治、経済の基盤をもっている。


であるのに、竜馬がもっとも大きな"事"をなし得た。


そしてあとがきでは、その条件とは、つまるところ"無私の心"にあるのではないか、と述べている。


確かに竜馬以外でも、西郷隆盛、大久保利通、中岡慎太郎、吉田松陰など、何事かをなした人物は、皆私心を無くし、公に殉ずるという精神の持ち主である。


"無私の心"。

こればかりは、ビジネス書や技術書を何百冊読んでも得られないもので、自己を律し、鍛錬してゆくことで身につけてゆくしかない。

そして皆が私利私欲を優先させる現代社会において、"無私の心"ほど得難い属性もない。

そうした我々が持ちえない、しかも巨大で包容力のある"無私の心"をもって事をなした竜馬に対し、強いあこがれや希望の念を抱くのではないかと思う。




そしてもうひとつ。
これは自分の好みになるのだが、竜馬の客観的・合理的な思考に強く惹きつけられる。

人は普通、所属する地域、団体、性別、年齢など様々なものにとらわれており、がんじがらめの固い頭になっている。(それを秩序とも言うが)

が、竜馬は何ものにもとらわれず、人の考えが及ばないようなことをする。まるで幼児のように自由な思考を持っている。

その頭脳から、自分たち凡人が到底できないようなことを考え、行い、成し遂げる。その姿に強烈にあこがれる。


特に思うのは「論より利」の思考。

初めて読んだときに衝撃だったのが竜馬流の「論より利」の考え方だったけれど、5年ぶりに読んだ今回も印象的だった。

日本人は通弊として独善的な観念主義に走ることが多いが、竜馬はそれを超越し、徹底して合理主義を貫いている。

この日本人離れの竜馬の存在は、本当に奇蹟としか言い様がないと思う。


戦後60年。
昨今竜馬ブームといわれている。
腐り始めている今の日本社会を、竜馬が今一度"洗濯"してくれることを、密かに願っているのが表面化したものかもしれない。

今後時勢が竜馬を必要としたとき、二十一世紀の竜馬はあらわれるのだろうか。

こればかりは天の意志にゆだねるしかないのかもしれない。

そして願わくば、二十一世紀の竜馬のなす仕事を、陸奥陽之助のように間近で見てみたいと思う。
(評価:5)
はじめて司馬遼太郎の本を読む若い世代の人にはいいかも?
レビュアー: うっちん
2005-11-12
星5つにしましたが、私はまだ一度しか読んでないし本当の意味でどれだけこの本がすごいかは理解しきっていないかもしれません。でもこの先どんなに人生経験をつんで、もっとこの本を何度も読み返し、以前より深く理解するようになってもずーーっと5つ星でありつづけると思います。

小学校卒業後に海外へ移住してしまった私には日本の硬い歴史小説を読むのは少し辛い気がいつもしていました。でもいつか司馬遼太郎の作品は読みたいと思っていた。そんな私が最初に選んだのは「竜馬がゆく」でした。なぜって竜馬のことはあまりにも有名すぎたし、幼い頃はアニメ「お~い!竜馬」なども見ていたので、わりと良く知っている人物が主人公の小説から始めてみうようと思ったわけです。

結果は大成功、面白くて面白くてだーーっと一息に読んでしまいました。 このレビューは初めて司馬遼太郎の本を読もうとする若い世代にむけて書いてるつもりですが、「竜馬がゆく」は竜馬が主人公ながら所々竜馬から話しがずれて他の武士の話がつけ足たされたりしています。 もしも最初にそういった箇所を読むのが辛かったらそういったページは抜いて読んでもいいと思います。後々に読み返した時にそういった箇所もだんだん読むようになりより深く楽しめるようになると思います。 本を読む忍耐も時間もない、歴史もあまりくわしくない、そんな私がどうやって最後まで読めたかっていうとそうやって読みました。

その後は一息をついて短編集にしぼりました。それも幕末の話や維新後の話にしぼりました。「あ~、そういえばこの登場人物は竜馬がゆくにでていたなー」とか「竜馬の死後にこうなったのかー」などと思い、自分で段々と作品と作品の間にある繋がりを意識するようになり、そうやって司馬遼太郎の世界が広がっていきました。

ちなみに自分の場合は桂小五郎(木戸孝允)が気に入ったので、竜馬がゆくの後は彼が登場してくる作品を中心に読み始めました。

直接「竜馬がゆく」に関するレビューではなく、どうやって司馬遼太郎の本を読み始めるかみたいなレビューになってしまってすみません。これから司馬遼太郎の本を読みたいけど難しそうと躊躇している方々に役立ちますように。
(評価:5)
日本史上の奇蹟から学ぶ
レビュアー: shiba-ryo.com
2005-05-15
この本を読み、今自分たちが生きているこの社会の土台はすべて竜馬が作り上げたものだということ、そして竜馬という人間の生き方に対し深い感動を覚えました。司馬遼太郎も言っていますが、坂本竜馬という人間はまさに日本史上の奇蹟であり、この奇蹟から学ぶことは計り知れないほど大きいと思います。

近年、欧米のビジネステクニック本などが持てはやされており、自分自身そういった本を数多く読んできました。ですが、この100年前の一人の日本人についてかかれた小説からは、それよりもっと大きな、人間の本質的な部分について学べたと思います。

これからもたまにこの本を読み返し、竜馬の生き方を参考にして男子一生の事業を成し遂げられるよう頑張っていきたいです。


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