街道をゆく (5) モンゴル紀行




読み:もんごるきこう
ジャンル:紀行文
収録:ハバロフスクへ/イルクーツクへ/ウランバートルへ/ゴビへ

内容
われわれの国の島々は資源もなにもないが、雨だけが豊かに降る。そのおかげで弥生式農耕がはじまって以来、二千年このかた、人口がすこしずつふえてきた……。逆にモンゴル高原に雨が降りすぎれば、この乾燥地帯で三千年来営まれてきた生産が、根底から成立しなくなるのである(本文より)

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"街道をゆく (5) モンゴル紀行"のレビュー

(評価:4)
広大な草原へのあこがれ
レビュアー: shiba-ryo.net
2008-04-18
まず前半三分の一くらいはロシア(ソビエト)編とでもいうべき内容になっています。モンゴルに到着するまでの飛行機の旅やビザをめぐる紆余曲折から、第二次大戦時の回想、コサック兵進出の歴史など。すでに"歴史"となったソ連についての描写は時代を感じさせます。

そしてモンゴル編では、果てしなく続くモンゴルの草原を舞台に、漢民族との対立、ジンギス・カンの出現、社会主義政権の樹立まで、モンゴルの歴史を紐解いていきます。

なお、自分はいつも「街道をゆく」は地理を通して歴史を見るためのシリーズとして読んでいます。本書もモンゴルの歴史を学ぶことを期待して読んでいたのですが、このモンゴル編は読んでいて「実際にモンゴルの地に行ってみたい」という衝動に駆られました。

極端に少ない平地でせせこましく生きている日本人にとって、果てしなく続くモンゴルの雄大な草原というのは異質なものであり、あこがれでもあり、一度はそこに行ってみたいという念を抱かせられます。いつ頃自分のモンゴル紀行が実現できるかはわかりませんが、死ぬまでにはぜひ一度行ってみたい。そう思わせる一冊でした。

また、同時に在外モンゴル人は望郷の念が非常に強いという話も納得できました。朝青龍も将来は祖国に帰ると言われていますが、その気持ちも本書を読んだ今ならよく理解できます。


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