功名が辻





読み:こうみょうがつじ
主な登場人物:山内一豊、千代
ジャンル:歴史小説
時代:戦国
巻数:1~4

夫婦互いに協力し、ついには土佐二十四万石の大名となった山内一豊とその事業を支えた妻、千代を描いた長編

内容
(一)天下にむかってはなばなしく立ち上がった織田信長の家中に、ぼろぼろ伊右衛門とよばれる、うだつの上らない武士がいた。その彼に、賢くて美しい嫁がくるという……伊右衛門は妻千代の励ましを受けて、功名をめざして駈けてゆく。戦国時代、夫婦が手をとりあってついには土佐一国の大名の地位をえた山内一豊の痛快物語。全四冊。
(二)木下藤吉郎(豊臣秀吉)の手についた伊右衛門の出世は、遅々としてならない。そして日の出の勢いだった織田家に転機がきた。信長が本能寺で斃されたのである。跡目をねらう諸将の中で、いち早くとび出したのは秀吉であった。伊右衛門にも運がむいてきた。四十歳を目の前にして、彼はやっと大名になった、わずか二万石の……。
(三)絢爛たる栄華を誇った豊臣秀吉の天下がかたむきはじめた。かれに老耄の翳がさし、跡継ぎの秀頼はなお幼年の域を出ない。諸大名を掌握し、じりじりと擡頭してくる徳川家康に対して、秀吉は防戦にまわった。かれが死をむかえれば大波瀾はまぬがれぬであろう……。伊右衛門・千代の夫婦は二人して将来への道を必死に探し求める。
(四)関ヶ原決戦――徳川方についた伊右衛門は、この華々しい戦でも前線へ投入されたわけではない。勝ち負けさえわからぬほど遠くにあって銃声と馬蹄の轟きを聞いていた。しかし、戦後の行賞ではなんと土佐二十四万石が……。そこには長曾我部の旧臣たちの烈しい抵抗が燃えさかっていた。戦国痛快物語完結篇。

印象に残った一節
・千代はうまい。要するに、伊右衛門に自信をもたせることである。自惚れという肥料だけが、才器ある男をのばす道だ。それが武将であれ、禅僧であれ、絵師であれ。かしこい千代は、その機微を知っている。

・男とは、――と伊右衛門ははおもうのだ。いかに高言を吐き、才芸にすぐれていても、それがなんであろう。男が、男であることを表現するものは、功名しかない。

・戦国武士は、主人を選ぶ。現今の青年が入社すべき会社を選ぶように。武士たちは選ぶ権利をもっている。主人の器量を見ぬき、これこそ自分の運命を托するに足るとみてはじめて戦場で必死の働きをするのである。

・運、不運は、「事」の表裏にすぎない。裏目が出ても、すぐいいほうに翻転できる手さえ講ずれば、なんでもないことだ。

・経験が多いということも、しょせんは否定的な意見を豊富にいえるというだけのことで、だからどうしようという案を思いつくに至らぬ。とすれば、未熟と五十歩百歩か

・男が自分の技能に自信をもったときの美しさというのは格別なものだが、自らの位階に自信をもった場合は、鼻もちならなくなる。

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  1. 歴史パロディのblog より:

    仲間由紀恵&上川隆也 大河「功名が辻」

    仲間由紀恵といえば「ごくせん」。

    上川隆也といえば、キャベジン。

    このふたりが共演するのが2006年の大河ドラマ「功名が辻」ですね。

    「功名が辻」を知……

  2. ”日々徒然” 副題:「賢明なる投資家」への長い道のり より:

    司馬遼太郎の長編 勝手に選ぶベスト5
    さて、やっとのことで(ほぼ)読み終わった司馬遼太郎の長編のお勧めベスト5を発表〜。1位 『菜の花の沖』商人(かつ船乗)が主人公ってのがいいです。お金儲け万歳!・……

  3. 吠えて勝つ より:

    功名が辻 第四巻 司馬遼太郎
    功名が辻、第4巻を読んだ。山内一豊は関ヶ原の合戦後、晴れて土佐一国の大名となる。ただ、旧長曽我部時代の一領具足というやっかいな連中の抵抗にあい、すんなりと国を治……

  4. 家政夫のすゝめ? より:

    功名が辻
    2006年のNHK大河ドラマは司馬遼太郎の”功名が辻”だそうです。
    山内一豊とその嫁のサクセスストーリーとの事です。
    こちらに詳しくかかれております。実は、……

  5. ものまにあ より:

    『功名が辻』 全四巻/司馬遼太郎著
     時は主に戦国、織田信長の隆盛期から徳川幕府立身までの次期を描いた長編。 誠実…

  6. 桜スタジオ より:

    山内一豊
    1月8日の放送開始が間近となった平成18年大河ドラマ「功名が辻」。
    主人公の山内一豊を上川隆也さんが、そして、賢妻の言われた見性院(千代)を仲間由紀恵さ……

  7. ROCKS LOUNGE より:

    今年の大河ドラマ〜功名が辻〜
    いよいよ昨日から始まりました。今年の大河ドラマ“功名が辻”。

    千代役は「TRICK」のコミカルな演技を見てから、個人的に気になって仕方ない仲間由紀恵。肝……

  8. raizo blog より:

    功名が辻
     8日始まったNHK総合テレビの大河ドラマ「功名が辻」の視聴率は関東地区で19・8%、関西地区で18・7%だったことが10日、……

  9. 手当たり次第の読書日記 より:

    『功名が辻』 司馬遼太郎
    著者: 司馬 遼太郎
    タイトル: 功名が辻 1 (1)

    密林からペリカンが青い箱を持ってきてくれました。
    って、何のことだか判りませんね……

  10. 司馬遼太郎を読む より:

    千代の小袖を再現 掛川・二の丸美術館で展示
    故司馬遼太郎さんの小説「功名が辻」の主人公、山内一豊の妻千代が端切れを集めて作っ……

  11. Shoulder.jp より:

    功名が辻〈1〉
    功名が辻〈1〉 永禄十年(1567年)、山内伊右衛門が独身で、織田家の馬廻役5……

  12. Shoulder.jp より:

    功名が辻〈2〉
    功名が辻〈2〉 第二巻は、天正十年(1582年)、信長の中国征伐から物語は始ま……

  13. Shoulder.jp より:

    功名が辻〈3〉
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  14. Shoulder.jp より:

    功名が辻〈4〉
    功名が辻〈4〉 第四巻は、最終巻であり、関ヶ原の戦い、そして土佐への栄転と物語……

  15. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「功名が辻 (一)」
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    功名が辻〈1〉 (文春文庫)
    【評価】★★★

  16. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「功名が辻 (二)」
    読書感想「功名が辻 (二)」
    功名が辻〈2〉 (文春文庫)
    【評価】★★★

  17. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「功名が辻 (三)」
    読書感想「功名が辻 (三)」
    功名が辻〈3〉 (文春文庫)
    【評価】★★★

  18. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「功名が辻 (四)」
    読書感想「功名が辻 (四)」
    功名が辻〈4〉 (文春文庫)
    【評価】★★★

  19. <徳島早苗の間> ・・・ちょっとだけ〝キタ〟かな~?? より:

    「功名が辻」第1回目と「風林火山」を見る。
     「功名が辻」は桶狭間の戦いから始まっていたがいかんせん設定に対して登場人物達が年を食い過ぎていて見ていてかなり辛いモノがあった。織田信長(舘ひろし)も木……

"功名が辻"のレビュー

(評価:5)
功名の辻にある幾多のドラマ
レビュアー: shiba-ryo.com
2005-05-25
以前から読みたいと思っていたのですが、他の歴史上の英雄を扱った作品に比べるとどうも地味なので後回しにしてしまっていました。が、2006年度のNHK大河ドラマになるということで順番を繰り上げて読んでみました。

まず結論から。月並みな表現ですが、最高におもしろいです。
内容は、凡庸だが律儀者の一豊と美しく聡明な千代。この一見不釣合いな夫婦が二人三脚で元亀天正戦国の世を生き、功名の坂を駆け上がり、ついには国持大名になる。というサクセスストーリーです。

凡庸な人物の成功譚なので、凡庸な自分にとってはいろいろと学べることが多かったです。特に夫婦を描いているため、男とは、女とは、夫とは、妻とは。。。といった具合の処世訓的が多く盛り込まれており、読んでいてうんうんとうなづくことが何度もありました。

そして、本作品は何よりもドラマ性が強烈です。
一介の足軽から国持大名へのステップアップの途中で、幾多のドラマが登場します。顔面に矢が刺さりながらも功名への執念から敵将の首級を手に入れたり、黄金十枚の名馬唐獅子や来国俊の槍を手に入れるエピソード。創業からの譜代家臣吉兵衛の戦死など。。。また、土佐の国主となってからの意外な結末にも驚かされました。

司馬作品の中でもドラマ性の高さは最高クラスです。読んでいてジーンと来る場面も多々ありました。それだけに大河ドラマには最適だと思います。NHKにはぜひ後々まで語り継がれるような名作ドラマを作ってもらいたいです。


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