播磨灘物語





読み:はりまなだものがたり
主な登場人物:黒田官兵衛
ジャンル:歴史小説
時代:戦国
巻数:1~4

激動の戦国期、その非凡な才略で活躍した黒田官兵衛の生涯を描いた長編

内容
(一)黒田官兵衛、この戦国末期が生んだ商人的思考の持主。それは既に彼の家系に根づく。官兵衛二十二歳、播州御着城にて一番家老。洗礼名シメオン。のち、如水。本巻は入念に官兵衛の人となりをたどり、播州の小天地で、広大な世界に想いをはせていた一紳士が、愈々織田信長の岐阜へ旅立つあたり迄に関って進む。
(二)天正六年、秀吉は再び播州へ。対毛利の軍議を加古川に練る。説きまわる黒田官兵衛。恰も中国の縦横家に似る遊説家は日本戦国期に彼一人といえる。本巻には、竹中半兵衛、登場。官兵衛とはじめて会う。荒木村重の信長への謀反は官兵衛を怖れさせる。主家、御着城の小寺氏が村重になびくのではないか、と。
(三)黒田官兵衛は主家からの難題――荒木村重を翻心させられれば織田信長に従う――を抱き、伊丹を訪ね、囚われる。一方信長は官兵衛が裏切ったと錯覚、子松寿丸を殺せという。竹中半兵衛の真情は松寿を救うが、官兵衛が牢を出た時は半兵衛、既に病死。牢を出てからの官兵衛は身も心も変る……。
(四)信長の死。官兵衛は恵瓊と講和を急ぐ。いよいよ「中国大返し」。秀吉の成功は益軒によれば官兵衛の作戦を採用した故。のち、官兵衛は豊臣政権の新官僚石田三成らに失望する。
世から隠れたい――と秀吉に言う。更に五年後、入道して、如水。子、長政。秀次に自評して、臣ハソレ中才ノミ、と。

タグ: , , , ,

関連ページ

"播磨灘物語"へのトラックバック

トラックバックURL:
  1. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「播磨灘物語(一)」
    読書感想「播磨灘物語(一)」
    播磨灘物語〈1〉
    【評価】★★★

  2. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「播磨灘物語(二)」
    読書感想「播磨灘物語(二)」
    播磨灘物語〈2〉
    【評価】★★★

  3. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「播磨灘物語(三)」
    読書感想「播磨灘物語(三)」
    播磨灘物語〈3〉
    【評価】★★★

  4. 三匹の迷える羊たち より:

    読書感想「播磨灘物語(四)」
    読書感想「播磨灘物語(四)」
    播磨灘物語〈4〉
    【評価】★★★

"播磨灘物語"のレビュー

(評価:4)
戦国好きなら読むべき一冊
レビュアー: shiba-ryo.com
2005-05-15
この本を読むまでは、自分の中で黒田官兵衛といえば、信長の野望ですべての能力に秀でている人物で、史実では秀吉の軍師としてその智謀を持って天下取りに貢献した。という程度でした。

播磨灘物語は黒田官兵衛が主人公なので、当然彼の人生が物語の中心です。
政治、智謀、統率などに非凡な才を持つことはもちろん、配下や民からの人望が厚く、温厚な性格の持ち主であったこと。1年に及ぶ苛烈な獄中生活を過ごしたこと。非凡な才能という共通点による竹中半兵衛との友情。などが描写されており、それによって漠然とした官兵衛のイメージが、物語を通して徐々に明らかになっていくのが心地よく感じられました。

しかし、全体としては少々物足りなさもありました。
というのも、物語の途中から信長と秀吉を中心とした安土桃山時代の総合的な歴史に主眼が置き換わった感があるため、官兵衛がおまけ程度の存在になってしまうためです。資料が少なかったのかもしれませんが、その点がちょっと残念でした。

逆に、一粒で二度おいしい本とも言えなくありません。官兵衛個人や安土桃山に興味がある人にはおすすめできる本です。


レビューを投稿する