宮本武蔵




読み:みやもとむさし
ジャンル:歴史小説(伝記形式)
時代:戦国
巻数:1

内容
生涯に試合うこと六十余度、勝利を得ざることなし―剣の道を極め、「兵法者」の頂点に立ちながらも、「軍学者」としての仕官を求めて果たし得なかった稀代の剣客・武蔵。その自負と屈託を、「天才が往々にして持ついやらしさ」を見据えつつ、鮮やかに描き出す。

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  1. secret bookshelf より:

    宮本武蔵
    生涯勝ち続けた剣客・宮本武蔵。 彼を語る上で外せないのが、佐々木小次郎との巌流島の決戦だろう。 武蔵が試合に遅れてきて、苛立って冷静ではない小次郎を切り……

  2. <徳島早苗の間> ・・・ちょっとだけ〝キタ〟かな~?? より:

    「宮本武蔵」読了。
     と言っても吉川英治ではなく、司馬遼太郎版。

    (余談だが高校の時、吉川版「武蔵」で読書感想文、というよりはエッセイ風のものを書いて出して、最終選考ま……

"宮本武蔵"のレビュー

(評価:5)
真実の宮本武蔵
レビュアー: shiba-ryo.com
2006-10-23
日本の歴史で最も高名な剣豪、宮本武蔵の生い立ちから晩節までを描いた作品。同じく司馬遼太郎の作品で「真説宮本武蔵」という短編集もありますが、まったくの別物です。

本作品は他の司馬歴史小説とは違い、客観的に武蔵の生涯を描いた伝記形式の作品です。
武蔵が生きた時代に始まり、武蔵個人の性格、才能、思考まで、終始第三者として冷静な視点で武蔵の生涯を描いています。そのためドラマ性が少なく、司馬作品の名物とも言える女性の登場人物も一人として登場しません。そのため全体を通して武蔵に対して感情移入することはほとんどありません。逆に言うと、本物の天才である武蔵に対して感情移入することが難しく、その結果この作品を伝記として描くことを選んだのかもしれない、などと考えさせられました。

さて、宮本武蔵といえば"伝説の剣豪"、"二刀流の天才"、"神秘的な強さ"といったイメージが一般的だと思いますが、本作ではこれを良い意味で覆されます。
確かに武蔵は常人離れした体躯と精神、そしてそれからなる超人的な戦闘能力を持っています。しかし司馬遼太郎の描く武蔵はそれ以上に戦闘に至るまでの政略、戦略の用意周到さ、また現代の価値観から見ると卑怯とも思える戦術の巧みさを武蔵の強さの本質として描いています。
兵法とは生きるか死ぬかという、超現実的な道だと言えます。時代劇などでよく見るチャンチャンバラバラの要素は皆無なので派手さはありませんが、"勝つこと、生き残ること"のみを貫いている武蔵の姿こそが、より真実に近いものだと感じました。

小説とは一味違った伝記長編。とはいえこれはこれで非常に読み応えがありますし、グングン引き込まれていく魅力があります。真実の武蔵の戦いを知りたい方、ぜひご一読ください。


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