最後の将軍





読み:さいごのしょうぐん
主な登場人物:徳川慶喜
ジャンル:歴史小説
時代:幕末
巻数:1

十五代将軍となるも、幕末の時勢に翻弄され苦しむ慶喜をその行動と内面から深く描いた作品

内容
ペリー来航以来、開国か攘夷か、佐幕か倒幕かをめぐって、朝野は最悪の政治的混乱に陥ってゆく。文久二年、将軍後見職として華々しく政界に登場したのちの十五代将軍徳川慶喜は、優れた行動力と明晰な頭脳をもって、敵味方から恐れと期待を一身に受けながら、抗しがたい時勢の流れにみずから幕府を葬り去らねばならなかった

印象に残った一節
美貌にはかけがえがある。聡明にはかけがえがない。(徳川斉昭)

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"最後の将軍"のレビュー

(評価:5)
絶対的な事象にどう対応するか
レビュアー: shiba-ryo.com
2005-05-15
幕末を舞台にした司馬小説は何冊も読みましたが、徳川慶喜ほど時勢に翻弄された生涯を送った人物はいないと思います。

時勢が開国倒幕で固まった段階で将軍に即位し、そして彼の持つ非凡な政治・外交の才能をひたすら新政府に恭順するために使わなくてはいけなかったことは、慶喜にとって本当に耐え難いことだったと思います。そんな中でも徹底的に恭順の姿勢を貫き通した姿勢は本当に見事だと感じました。

新撰組や白虎隊、彰義隊など、最後まで抵抗を続けて美しく散るという生き方もあれば、その対極として慶喜のように徹底的に恭順を貫くという生き方もあります。

彼らが直面した「絶対に逆らえない事象に対してどう対応するか?」というテーマは、問題の大小はありますが人間が生きていく上で必ず直面することです。その時にどういう対応をするのか。慶喜の行動が絶対に正しいというわけではありませんが、ひとつの考え方として大きな教訓になると思いました。


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