対談集 日本人への遺言




読み:にほんじんへのゆいごん
ジャンル:対談集

内容
日本の現状に強い危機感を抱く司馬遼太郎が、土地問題、国際化、精神風土、文明と自然、異国などをテーマに6人の論客と語り合う。独自の史観をあますところなく披瀝、過去から未来への示唆に満ちた貴重な発言録。死去直前に行われた田中直毅氏、ロナルド・トビ氏との対談を含む。

目次
日本人への遺言 田中直毅
日本人、そして世界はどこへゆくのか 宮崎駿
日本の選択 大前研一
さいはての歴史と心 榎本守恵
琵琶湖を語る 武村正義
異国と鎖国 ロナルド・トビ

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"対談集 日本人への遺言"のレビュー

(評価:5)
最後の対談
レビュアー: shiba-ryo
2010-09-28
各界著名人との対談6本を収録。土地問題、国際社会での文化・経済摩擦、環境問題など、日本が抱える諸問題を扱っています。

時期的には90年代の対談が多く、バブル崩壊や住専など土地問題が深刻化している時期で、また司馬遼太郎自身が歳をとってきていることもあるのか、やや悲観的な内容です。
またロナルド・トビ氏との対談は逝去の6日前に行われており、司馬遼太郎にとって最後の対談となっています。


対談から十数年が経ちますが、今の日本・世界を眺めていると、環境問題はともかく、その他の問題は時間の経過によって多少マシになったという程度の改善のみだと思います。(主観的な意見ですが)

それよりも、情報通信の驚異的な発達、中国やインドといった影響力のある新たなプレイヤーの登場など、現代社会はめまぐるしく状況が変わっており、新たな問題が続出しています。
十数年前も今でも、誰もがさまざまな問題に直面している点では、あまり変りがないように思います。

どうやら、機械文明と資本主義経済のシステムの上で生きる現代の人間というものは、次々と起こる難問題に対応し続けなくてはいけない運命にあるようです。
便利で快適な暮らしの引き替えとはいえ、かなり重くて厄介な荷物を背負い込んでしまっていると思います。


で、どうやったらそれらの問題に対応し、改善できるのか。という話になりますが、それはもう、問題に向き合って、ひたすら謙虚な姿勢で学ぶだけないんじゃないかと思います。

学ぶ対象は人間たち自身、つまり歴史を学び、文化を学ぶ。学ぶことで何かを見つけ、少しずつ前に進む。結局これしか方法はないような気がします。

どうも話が大きくなってしまいましたが、"常に学び続けていく"という点では今も昔も変わりなく、その点を再確認しただけだと思ってます。
ひとまず自分はこれからも司馬遼太郎の著作を読んで、いろいろ学んでいくつもりです。


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