街道をゆく (28) 耽羅紀行




読み:たんら(たむら)きこう
ジャンル:紀行文

内容
耽羅国といえば、常世の国といったふうの夢の異国のようにも思えるし、また一方『魏志』倭人伝の末盧国に似た風俗があったようにも思え、また大きく海上に円をえがけば古代の倭国と仲間の文化圏を構成していたのではないかという想像も、ひろびろとひろがってくるのである

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"街道をゆく (28) 耽羅紀行"のレビュー

(評価:5)
韓国・朝鮮の根
レビュアー: shiba-ryo
2010-01-04
序盤は歯切れが悪く、理屈っぽい感じがあって少々退屈。それが「"国民"の誕生」あたりからとたんにおもしろくなるので、時間の無い人は序盤を飛ばして読んでもいいと思う。

本書では済州島を軸に朝鮮や日本の歴史・文化を描いている。
著者自身が「文化は僻地に残る」と言っているように、この島に身を置くことでさまざまなものが見えるようで、その考察がとても鋭く、読み応えがある。

なかでも儒教についての考察が深い。
激烈なまでの誇り高さや、口論を好む性向は、いずれも李氏朝鮮のイデオロギーだった儒教から出たものであり、それが500年の歴史を経て民族的体質として決定づけられた。現代にも色濃く受け継がれているこれらの儒教的体質や価値観は興味深くあり、また不気味でもある。

いずれにしてもこの隣人の性向とその根本を知っておくことは意義があると思う。そうしなければ今後も何十年何百年と、日韓両国で不毛な小競り合いを繰り返すだけのような気がする。


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