司馬遼太郎の「峠」自筆原稿、知人の遺族が寄託

 作家・司馬遼太郎さんが1966~68年に発表した歴史小説「峠」の自筆原稿を、編集担当だった記者の遺族が姫路文学館(兵庫県姫路市)に寄託した。同館が10日発表した。

 「峠」は司馬さんが脂が乗り切った頃の作品で、同館は「独特の文体を生んだ様子がうかがえる」として、1月6日から公開する。

 「峠」は、それまであまり知られていなかった幕末の越後長岡藩家老、河井継之助に光を当てた作品。連載した毎日新聞の学芸部の担当記者で、司馬さんと大学時代に同期だった俳人、赤尾兜子(とうし)さん(81年没)の遺族が、全543回のうち536回分の2144枚の原稿を保管していた。

 原稿用紙は左下に「司馬」と印刷された自家製の400字詰め。文章は万年筆で書かれ、赤鉛筆で推敲(すいこう)の跡があった。同館は「原稿の直しは、多くの色を使って書き換えた晩年と違い、非常にシンプル」としている。

 「峠」の自筆原稿は、残る7回のうち4回分の16枚が、河井継之助記念館(新潟県長岡市)に収められている。

 赤尾さんは姫路市出身で、「峠」の取材旅行に同行するなど司馬さんと親交を深めていたという。

http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20091210-OYT1T00436.htm

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