街道をゆく (9) 信州佐久平みち、潟のみちほか




読み:しんしゅうさくだいらみち、かたのみち
ジャンル:紀行文
収録:潟のみち/播州揖保川・室津みち/高野山みち/信州佐久平みち

内容
農業というのは、日本のある地方にとっては死物狂いの仕事であったように思う。耕シテ天に至ル。貧ナルカナ――この有名なことばは、明治中期に日本にきた清国の政治家が、瀬戸内海を汽船で神戸へむかいつつ、内海の島々の耕作の状態をみて驚嘆してつぶやいたことばである

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"街道をゆく (9) 信州佐久平みち、潟のみちほか"のレビュー

(評価:4)
大人の日本史授業
レビュアー: shiba-ryo.com
2008-07-15
新潟、播州(兵庫県西部)、高野山、信州(長野)を巡るシリーズ9作目。相変わらず、楽しみながらじっくり読んでいます。

今回特におもしろいと思ったのは、高野山の丹生官省符神社のくだり。

ここでは「官省符荘」「不輸不入の権」といった中学・高校で学んだ懐かしの日本史ワードが登場します。
当時そういったワードはほぼ丸暗記するだけの退屈なものでしたが、大人になった今、司馬遼太郎による解説を読むとまるで違ったものになり、荘園の権益を取り巻く公家や僧侶たちの欲望、抑圧される農民たち、そしてそこからうまれる争いなど、中世の人々たちの生き様が頭の中に浮かび上がってくるようでした。


勉強は教える人次第で退屈にもなり、おもしろくもなるといいますが、司馬作品という最高の教材で勉強できることを幸せに思います。
そして、できるだけ多くの日本人に司馬作品に触れて欲しいと思う気持ちが、よりいっそう強くなりました。


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