街道をゆく (36) 本所深川散歩、神田界隈




読み:ほんじょふかがわさんぽ、かんだかいわい
ジャンル:紀行文

内容
「とりあえずは江戸っ子の産地じゃないか」と思い、訪ねた本所深川。落語や鳶の頭、芸者たちの話などから”江戸っ子”の奥義を探る。「古本屋さんと出版社と、それに付随する印刷屋のまち」神田。森鴎外、夏目漱石ら、このまちに住み、かかわった人びとの足跡を辿り、江戸から東京へと続く歴史を歩く

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"街道をゆく (36) 本所深川散歩、神田界隈"のレビュー

(評価:5)
教育と本の街
レビュアー: shiba-ryo
2010-06-10
本所深川散歩。
以前両国に住んでいたことがあり、このエリアは土地勘もあるので街の風景を思い浮かべながら読めました。
とはいってもこのあたりは中小のビルや工場があるだけで、江戸期の面影は一切残っていません。そのためか、司馬遼太郎も隅田川と橋梁の話題などを中心に紀行を進めています。さらにページ数もかなり少なく、街道をゆくシリーズでも一番短い編なんじゃないでしょうか。
この地域は本書の発行から約20年経った今でも、相変わらず江戸期の遺産をほとんど有効活用できておらず、非常に残念というか、もったいないエリアだと、あらためて感じました。


神田界隈。
今では大学関連の施設はほとんどが郊外に移設されているが、明治以後の日本の高等教育がこの地域からはじまったことに枚数の多くを割いています。
特に数多くあった私塾や私学(中央、専修、明治など)のはじまりにも多く言及されており、なかなか興味深いです。

それから神田と言えば古書。
膨大な古書籍を保有する、"客"としてのプロの著者が、古書の基礎から伝説的な古書籍商の事歴などを通し、「知識は力」の完全実力主義のこの業界を語っています。


なお本書は、"江戸・東京の市政"という点で両編が共通していると思います。
その点に注目して読んでみるのもいいかもしれません。


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