街道をゆく (42) 三浦半島記




読み:みうらはんとうき
ジャンル:紀行文

内容
武家政権がうまれた地・鎌倉。軍港として、造船の街として昭和海軍を支えた横須賀。三浦半島から発した巨大な栄光の根底にあったものは何か。苛烈な節義に生きた武士たちと、「スマートであれ」が教育方針であったという海軍から日本人のありかたの源泉を探り、行く末の姿に想いを馳せる。

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"街道をゆく (42) 三浦半島記"のレビュー

(評価:5)
鎌倉武士と海軍軍人
レビュアー: shiba-ryo
2010-07-27
「三浦半島」と聞いても最初はピンときませんでしたが、内容の大半は鎌倉幕府と横須賀海軍基地に関連した著述となっており、予想とは裏腹に最高におもしろかったです。個人的に街道をゆくシリーズでもベスト5には入る名作だと思いました。

"名こそ惜しけれ"の鎌倉武士、"スマートであれ"の海軍軍人。
それぞれ代表的な人物が列伝的に描かれています。時代は違っても、両者いずれも爽やかで美しい生き様で、読んでいて胸のすくような思いでした。

結局最後は鎌倉幕府は謀略によって北条家の私物と化し、海軍は陸軍に引きずられて必敗の対米戦争を始めることになってしまうのですが、彼らの精神や生き様からは日本人の強さ・美しさを強く感じました。
おそらく司馬遼太郎はそうした無形の遺産をこの紀行で感じ、描きたかったんじゃないかと思います。


本当におもしろくて、一気に読み終わってしまいました。
特に司馬遼太郎の著作で鎌倉幕府の本質を鋭く描いている作品は未見だったので、そう感じたのかと思います。

この読み応えをいつまでも味わいたいと思い、最後のほうはページをめくるのが惜しいと思うほどでした。


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